1: 海江田三郎 ★ 2016/05/29(日) 19:43:41.49 ID:CAP_USER
http://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1602/16/news097_2.html
PCやスマートフォン、周辺機器などの製品を購入してしばらく使い続けていると、「もっとこうしたほうがいいのに」と
いう意見や要望が思い浮かぶのは、ごく自然な成り行きだ。これをメーカーに伝えることで、
次の製品に反映されてくれれば……そう願う人は多い。
かつてはこうした意見や要望は、アンケートハガキでメーカーに送るか、
サポート窓口に電話をかけて直訴するくらいしか選択肢がなかった。しかし今はネットの普及により、
口コミサイトに投稿したり、自分のブログにまとめてアップしたり、またメーカーの公式SNSアカウントに意見を申し立てたりと、
直接間接を問わずさまざまな意見表明の場が存在している。
もっともネットを見ていると、伝えたいという気持ちが強いあまり、客観的に見て効果的とは思えない
アプローチの方法を取っていたり、かえってメーカーの“中の人”にドン引きされてしまうような意見の述べ方をしている例もしばしば見かける。
それが純粋な好意であれ、あるいはやや苦情めいた内容であれ、きちんと伝わらなくては最終的に製品に反映されるという
目的は達せられなくなってしまう。今回はこうした、メーカーに対する効果的な要望の出し方についてあらためて考えてみたい。
なお本稿で取り扱うのは、うまく伝わっていないかもしれない意見をメーカーの中の人にキチンと伝え、
そして次期製品に反映してもらう確率を上げるためのテクニックであり、俗に言うクレーマーがメーカーに
無理難題を押し付けたり、憂さ晴らしをする行為とは全く別物である。その点は誤解のないようにお願いしたい。
要望のほとんどは、メーカーにとって既に把握済み
「メーカーに一言物申したい」と考える人の多くは、それらの意見がメーカーにとって有益であると信じている。
この問題点は製品を実際に使った自分だからこそ気づいたことであり、メーカーにとっても貴重極まりない意見のはず、というわけだ。
実際、直接意見がやりとりできる場でこうした意見をメーカーにぶつけると「貴重なご意見ありがとうございます」
といった返事をもらうことが多いため、なおさらそう錯覚してしまいがちである。
しかしほんの1~2日、もしくは1週間前後使っただけで気付くレベルの問題点を、作る側が発売時点で把握していないことは、
まず皆無と言っていい。その程度の利用期間で気づいてしまう問題点は、よほど特殊な環境や組み合わせでの
利用や再現性が低い製造不良を除けば、メーカーにとって予測の範囲である。メーカーの社員が誰も気付かなかった
目からウロコの意見が、一介のユーザーから唐突に現れることはほとんどない。
ではなぜ、メーカーの担当者が既に把握している問題点が、実際の製品で解決されていないのだろうか。
理由は簡単、技術的もしくはコスト的、あるいはスケジュール的な問題で、製品に載せられなかったケースがほとんどなのだ。
早い話、「問題を見つけられなかった」のではなく「他の問題点に比べて優先順位が低いと判断された」わけである。
一般的に、製品が開発されるにあたっては、企画検討の段階でさまざま機能がリストアップされ、
その中で優先順位が決められる。大抵はA、B、Cといった具合にランクが決められ、発売時点ではAまで実装されており、
次のファームアップでBまでを実現させる、といった具合に進捗が決められる。
こうした中で、メーカーの中では諸事情で優先順位を上げることができず、実装が見送られた機能があり、
ユーザーから「こんな機能があったら便利だと思います」などと寄せられる機能のほとんどはそれだったりする。
この優先順位のランク付けは企画会議で決定されるが、皆が当然と納得するものもあれば、
会議の出席者の中で意見が割れるものもある。担当者が「絶対に必要です」と思っていても、確たる裏付けとなるデータが用意できず、
声が大きい他の出席者の意見に押し切られてしまうことも少なくない。メーカーの社員も決して一枚岩ではなく、
現行製品の仕様にもろ手を挙げて賛成している人ばかりではないのだ。
PCやスマートフォン、周辺機器などの製品を購入してしばらく使い続けていると、「もっとこうしたほうがいいのに」と
いう意見や要望が思い浮かぶのは、ごく自然な成り行きだ。これをメーカーに伝えることで、
次の製品に反映されてくれれば……そう願う人は多い。
かつてはこうした意見や要望は、アンケートハガキでメーカーに送るか、
サポート窓口に電話をかけて直訴するくらいしか選択肢がなかった。しかし今はネットの普及により、
口コミサイトに投稿したり、自分のブログにまとめてアップしたり、またメーカーの公式SNSアカウントに意見を申し立てたりと、
直接間接を問わずさまざまな意見表明の場が存在している。
もっともネットを見ていると、伝えたいという気持ちが強いあまり、客観的に見て効果的とは思えない
アプローチの方法を取っていたり、かえってメーカーの“中の人”にドン引きされてしまうような意見の述べ方をしている例もしばしば見かける。
それが純粋な好意であれ、あるいはやや苦情めいた内容であれ、きちんと伝わらなくては最終的に製品に反映されるという
目的は達せられなくなってしまう。今回はこうした、メーカーに対する効果的な要望の出し方についてあらためて考えてみたい。
なお本稿で取り扱うのは、うまく伝わっていないかもしれない意見をメーカーの中の人にキチンと伝え、
そして次期製品に反映してもらう確率を上げるためのテクニックであり、俗に言うクレーマーがメーカーに
無理難題を押し付けたり、憂さ晴らしをする行為とは全く別物である。その点は誤解のないようにお願いしたい。
要望のほとんどは、メーカーにとって既に把握済み
「メーカーに一言物申したい」と考える人の多くは、それらの意見がメーカーにとって有益であると信じている。
この問題点は製品を実際に使った自分だからこそ気づいたことであり、メーカーにとっても貴重極まりない意見のはず、というわけだ。
実際、直接意見がやりとりできる場でこうした意見をメーカーにぶつけると「貴重なご意見ありがとうございます」
といった返事をもらうことが多いため、なおさらそう錯覚してしまいがちである。
しかしほんの1~2日、もしくは1週間前後使っただけで気付くレベルの問題点を、作る側が発売時点で把握していないことは、
まず皆無と言っていい。その程度の利用期間で気づいてしまう問題点は、よほど特殊な環境や組み合わせでの
利用や再現性が低い製造不良を除けば、メーカーにとって予測の範囲である。メーカーの社員が誰も気付かなかった
目からウロコの意見が、一介のユーザーから唐突に現れることはほとんどない。
ではなぜ、メーカーの担当者が既に把握している問題点が、実際の製品で解決されていないのだろうか。
理由は簡単、技術的もしくはコスト的、あるいはスケジュール的な問題で、製品に載せられなかったケースがほとんどなのだ。
早い話、「問題を見つけられなかった」のではなく「他の問題点に比べて優先順位が低いと判断された」わけである。
一般的に、製品が開発されるにあたっては、企画検討の段階でさまざま機能がリストアップされ、
その中で優先順位が決められる。大抵はA、B、Cといった具合にランクが決められ、発売時点ではAまで実装されており、
次のファームアップでBまでを実現させる、といった具合に進捗が決められる。
こうした中で、メーカーの中では諸事情で優先順位を上げることができず、実装が見送られた機能があり、
ユーザーから「こんな機能があったら便利だと思います」などと寄せられる機能のほとんどはそれだったりする。
この優先順位のランク付けは企画会議で決定されるが、皆が当然と納得するものもあれば、
会議の出席者の中で意見が割れるものもある。担当者が「絶対に必要です」と思っていても、確たる裏付けとなるデータが用意できず、
声が大きい他の出席者の意見に押し切られてしまうことも少なくない。メーカーの社員も決して一枚岩ではなく、
現行製品の仕様にもろ手を挙げて賛成している人ばかりではないのだ。
【メーカーが消費者の要望を聞かないワケとは・・・】の続きを読む